2015.05.22
惨憺たる釣果カワハギ
釣り同好会副会長
宮本 靖夫
長い間にはこんな日もあるものだ。
朝から雨風が強く、舟は大揺れで微妙なさお捌きを要するカワハギ釣りには最悪の状況である。5月16日(土)午前7:50。いつもより参加者の少ない(10名)一行は久里浜夫婦橋際の山天丸で出港する。前にも書いたが、カワハギという魚は水中で止まりながら,餌を取る習性がある。普通の魚は餌を咥えると一気にその場を離れるので、さお先に大きな反応が出る。しかし、カワハギは中空のヘリコプターが給油するように動かないで、餌だけをチュウチュウ吸い取る。餌はアサリのむき身が定番である。だから竿先に微妙に出る変化を捉えて、軽くあわせるのがこの釣り方である。竿も、2:8とか1:9の先調子の竿で、道糸も伸びの少ないPEライン2号くらいが標準だが、べた凪の時などは1号とか08を使う人もいる。私は1号をつかった。
この日は悪天候のため、少し太めの方が良かったかもしれない。釣果のほうは誰しも惨憺たる有様であった。2匹釣り上げた人がいたかどうかの状態で、当然坊主も何人かいた。いちばん気の毒だったのは、初めての釣り挑戦で船酔いしてしまい、はじめから終わりまで寝込んでいた人だ。折角の楽しみが台無しになってしまい、もう懲りて釣りに参加してくれないのではないかと気がかりだ。釣り大会なので、一応大きさで競ったが、お見せできるほどのものでないのが残念である。
それでも、また秋には再会を約してそれぞれ港を後にした。
久里浜の煙突錆びて卯波立つ 宮本峨々